① 馬の下肢部皮膚炎は、寒冷や皮膚の乾燥により皮膚が脆弱化します。
② 次にダメージを受けた小さな傷から次第に炎症症状を認め、傷が悪化していきます。
③ そこに常在している細菌感染が成立することにより症状はさらに重症化します。
① 軽度な症状 での早期発見。
② 患部への適切な処置。
③ 傷を作らせないための肢巻きや繋ぎ当てなどの適切な予防が重要です。
当院で処方している外用薬の使い方になりますが、どのような外用薬を使うにしても、皮膚のケアを行うプロセスは大きくは変わらないと考えます。
軟膏の使い方
南相馬アニマルクリニックでは馬の皮膚炎に特化した軟膏を調剤しています。
〇効能
① 馬の皮膚炎の原因菌(Staphylococcus属)に対し、一番有用な抗生剤を配合しています。
② 有効成分により患部の消炎・鎮痛効果をもたらします。
③ 基材の成分により患部の保湿を行い、皮膚の修復を図ります。
〇SP軟膏の使い方
① 1 日 1~2 回患部に擦り込む様にたっぷりと塗布し、皮膚の上を覆います。
② 患部の乾燥を防ぐため、微温湯にして患部をやさしく洗浄します。
③ 最後にタオルでやさしく水分を拭き取り、再度SP 軟膏を塗布してください。
④ 皮膚の治療には皮膚のターンオーバーの観点から3 週間から4 週間の使用を必要とし
ます。
〇SP 軟膏の作用
患部に感染していると思われる細菌の増殖を抑制し、軟膏による適度な 保湿により組織
の修復を促進し、その治癒を促します。
〇ご注意
① 患部には40℃以上のお湯を使わないようにしてください。
② 患部に高濃度の消毒薬は使用しないでください。
③ 患部が過度に乾燥しないよう、水気を拭きすぎないようにしてください。
※ 改善が見込めない場合は、馬糸状菌による感染やその他外部寄生虫の感染も考えられ
ます。
ご相談ください。